音楽と服

音楽と服について好き勝手に語ります

UKロック

ある世界最高のロックンロールバンドのドラマーについての話

先日,久しぶりに子どもたちを連れて地域の図書館へ行ってきた。我が家の隣には区役所の出張所があり,そこには地域図書館も併設されている。やや小ぢんまりしているものの, 子ども用の絵本が充実していて,読み聞かせスペースもあるのでたまに利用している…

80年代デヴィッド・ボウイのファッションと現在のトレンドとの共通点を探る

ラルフローレンの公式LINEから,新着メールが届いていた。 そろそろ秋物の提案が始まっているようだ。 ラルフローレンと言えば,ドレスシャツ,カジュアルシャツもラインナップは豊富。 ラルフローレンLINE公式より引用 ラルフローレンのストライプシャツっ…

ロックの神様は「持っていない奴」に微笑む

夏の 甲子園が始まった。コロナで家にいるしかないので,ずっとテレビを観ている。開会式の後,始球式があったのだけど,出てきたのが斎藤佑樹だった。ハンカチ王子だ。2006年の夏,田中将大との投げ合いを制して一躍国民的ヒーローになった佑ちゃん。内角高…

コロナ・ロック・プレイリスト~ポール・マッカートニー「NEW」~

コロナ陽性になった。 一昨日から鼻水,関節痛がひどいと思っていたが,昨日検査して即陽性が判明。 しかも息子2人と妻も陽性。 4歳の次男だけは平熱で元気だったので検査を免れたが,そもそも彼が月曜に発熱していたから,おそらく感染源だろう。 つまり仲…

2000年以降の音楽ムーヴメントとファッショントレンドについての考察

これまで,当ブログでは,60年代後半のヒッピー・ムーヴメントや,90年代前半のブリットポップ・ムーヴメント等とファッショントレンドの関係性について記事にしてきた。 sisoa.hatenablog.com sisoa.hatenablog.com 言わずもがな,音楽のムーヴメントとフ…

ブリットポップお洒落番長・ブラーの今と昔

「ロッキング・オン.com」を眺めていたら,なんとデイヴ・ロウントゥリーがソロでシングルを出していた。 デイヴ・ロウントゥリーとは,イギリスのバンド,ブラーのドラマーとして知られている。 ブラーというバンドは,90年代に起こった「ブリットポップ」…

UKのメランコリックで内省的なバンドが好きだ

私のことである。 なぜか昔から,UK(イギリス)のバンドがつくる曲に惹かれていた。 アメリカのスカっとしたパンクや,大仰なメタルではなく。 ロンドンの曇り空を想像させるような,イギリスのギターロック。 最近,昔買った本を読み返している。 今読んで…

「白」が似合う男たち

福岡では先日,博多祇園山笠のフィナーレ,「追い山笠」が三年ぶりに行われた。 早朝,テレビをつけたら山笠の中継をやっていて,「山のぼせ」たちの久しぶりの熱気にしばし見入ってしまった。 「追い山笠」は,その年の一番山笠が朝の5時前に櫛田入りし,…

日本人が好きなロック,好きではないロック

先日,演歌と西洋音楽について考えたことを記事にしたのだけど,あれから歌謡曲っぽいメロディーを日本人が好むという持論を昔誰かがしきりに展開していたことを思い起こしていた。 sisoa.hatenablog.com それで,思い出したのは渋谷陽一だったということ。 …

演歌と西洋音楽について

先日紹介した本「小澤征爾さんと,音楽について話をする」という本の続きを読んでいたら,小澤さんが興味深いことを語っていた。 sisoa.hatenablog.com 小澤:山本直純さんが持っていた「オーケストラがやってきた」っていうレギュラー番組がありまして,そ…

極彩色の男たち

LINEでラルフローレンの公式アカウントを登録しているのだが,先週新作ラインナップのメールが届いていた。 メンズはこのようなコーデの提案。 「ラルフローレンLine公式アカウント」より カラフルなパーカーと,ダメージデニムでレトロな雰囲気を漂わせてい…

レンタル・カー

先月,「車がない」と題して,昨年10月に契約した新車がまだ納車されないことを少し愚痴っぽく記事にしていた。 その顛末。 sisoa.hatenablog.com 結論から言うと,納車はまだ。 ディーラーのお兄さんの釈明によると,八月末までずれ込むそうだ。 最早その…

ブックレットで振り返るオアシスのファッション遍歴

前回記事の,WEEZERのファッション遍歴を追う企画が結構自分の中で楽しめたので,他のアーティストでまたやれないかなあと考えていた。 sisoa.hatenablog.com CDが揃っているのは,オアシスだ。 そこで,オアシスのデビュー当初から解散後までのファッション…

「オアシス」を葬り去ったリアムの「今」

リアムの新作「C'MON YOU KNOW」 ここに,リアム・ギャラガーの新作「C'MON YOU KNOW」がある。 リアム・ギャラガー。 イギリスはマンチェスター出身のロックンロール・ボーカリスト。 90年代前半には兄でギタリストのノエル・ギャラガーとともに,ロックン…

SDGsなコールドプレイのライブから,従来のロックンロールスター像を再考する

先週の金曜日だったか,仕事に行く前の慌ただしい時間帯に,つけっぱなしにしていたTVから聴き覚えのある曲が流れてきた。 確かコールドプレイの,一番新しいアルバムに入っていた曲だ。 歯磨きをしながらテレビを注視すると,こんな画面が目に飛び込んでき…

「想像すること」からしか行動は生まれない〜ベルアンドセバスチャンの新曲に寄せて〜

毎日購読させてもらっているradiomusicさんの記事に,ベルアンドセバスチャンの新曲が貼り付けてあった。 www.radiomusic.jp ベルアンドセバスチャン,通称ベルセバは,ずっと以前に一枚だけアルバムを買っていた。確か「天使のため息」という作品で,「ロッ…

トレンドは本当に繰り返すのか?

「メンズファッジ」の最新刊を買った。 季節的には,もはや春から夏へ…というタイミングなので,全体的に明るいトーンの装いの提案が多かったように思う。 ところで,ページを捲っていると,我々アラフォー世代にはNGとされていたような着こなしというか,組…

101回目のプロローグ

Perfumeのあーちゃん,のっち,かしゆかの髪型がデビュー当初から変わらないのは,それぞれのキャラクターイメージを覚えてほしいからだそうだ。 彼女たちのように,ある種の「記号性」で売っているアーティストというのは,わりといそうであまりいない。 ぱ…

ベスト盤は好きですか?

私は正直,あまり好きではない。 ベスト盤のことである。 じゃあなんでわざわざ記事にしたのか。 理由がある。 昨日,仕事が休みだったので,三男を保育園に,妻と次男を病院に送った帰りに例のCD屋に立ち寄っていつも通り物色していた。 sisoa.hatenablog.c…

アーティストのサングラスどうですか?

先週,松村雄策さんの追悼記事を書いたときに,松村さんの連載記事「レコード棚いっぱいの名盤から」を確認するために「ロッキング・オン」のバックナンバーを読み漁っていた。 sisoa.hatenablog.com ある号の「レコード棚いっぱいの名盤から」を読んでいる…

あの焼酎キープは何処へ~徒然なるままに金曜日~

乗換駅で電光掲示板を見上げたら,次の電車は23時02分だった。 腕時計で確認すると,時刻は22時30分。 あと30分以上待たなければならない。 私の中で「ホームで次の電車が来るまで待つ」という選択肢は一瞬で消えた。 そのままホームからエスカレーターを駆…

今,再びブリットポップ期のファッションが熱い

愛読している「メンズ・ファッジ」,今月号の特集は「いつでも僕らは"ヨーロッパかぶれ"」だった。 イギリス,イタリア,フランスなどヨーロッパ各国のトレンド動向をチェックし,お国柄に合わせた着こなしを紹介している。 イギリスを取り上げた記事の中で…

最高峰の男たち

ここ数日,どうにも「ジャズづいて」いて,朝からずっとスタン・ゲッツやらジョン・コルトレーンをかけている。 ジャズって,スタジオ録音にしても,結構ワンテイクでアドリブありきなことも多いらしく,長々としたアドリブセッションの末,ようやく最初の…

これまでの10年,これからの10年~ニュー・オーダーの2枚のアルバムから考えたこと~

朝から仕事をしながらニュー・オーダーを聴いていた。 ニュー・オーダーはキャリアの長いバンドなのだけど,CDは4枚しかもっていない。 2005年に出た「Wating for the siren's call」と2015年に出た「Music Complete」,それに94年のベスト盤とそのリミック…

リアム・ギャラガーの佇まいから学ぶ「勝てる」仕事の選び方

ステージライトが照らし出す,7月末の空は厚い雲に覆われている。 暗い空から小雨がぱらぱらと落ちる中,虚空を舞うタンバリン。 まるでスローモーションのように,それはゆっくりと私のほうに向かってくる。 野球で外野を守っていて,山なりのフライを追っ…

片づけをしながら考えたある曲の元ネタについての話

三連休初日は,片付けをしていて一歩も外に出なかった。 いや。 出たのは出た。 玄関の外に。 玄関横に1週間横たわっていた段ボールから中身を取り出して部屋へ運び入れたのだ。 段ボールの中身は無印良品の書棚だ。 仕事部屋に本がたまりすぎたので,妻と…

「1984」が教えてくれる,本当に恐ろしいこと

いつかは連中にやられるぜ それは判るだろう 奴等は嘘をついていたこともあったし 変化というものも無償ではやってこないんだ 紅茶の色ににていて テレビに指の跡がついている 1984年の未開の狭い入り口に気をつけるんだ 「1984」デヴィッド・ボウイ デヴィ…

コラージュによるアルバムアートワーク

いつも「音楽と服」を読んでくださる皆様,ありがとうございます。 感謝,感謝,です。 いつもと異なる始まり方に違和感を感じた方も少なくないでしょう。 皆様のおかげで当ブログは運営できてますので,感謝いっぱいの気持ちは本当です。 ところで。 上の写…

せまいハコが好きだ。なぜなら・・・

ずいぶん長いことライブに行っていない。 コロナだからということもあるけど,育児に追われる嵐のような日常の中で, 「ちょっとライブ行ってきます。」 というのはだいぶハードルが高い。 以前読んだ記事の中で,どなたかが書かれていたが,ブラジル人はリ…

ジャケ買いしたアメコミ風ジャケ5選

「ジャケ買い」という言葉が死語になりかけている。 世はサブスク全盛。 音楽はネットで月額いくらかで聴き放題。 先日読んだひろゆき氏の本にも 「新しく出てきたものにはとりあえず乗っておけ」 という言説もあったが,未だにその波に乗り切れない超絶アナ…