音楽と服

音楽と服について好き勝手に語ります

マツケンのダッフルコートが気になる

当ブログは,アーティスト(主に90年代から00年代のUKロック)が着ている服について勝手に批評したり,アーティストに関する個人的な思い出を書き綴ったりするのが基本スタイルである。

 

だからなのか,コンセプトへのアプローチとしては,「音楽→服」となることが多い

 しかし,今回は珍しく「服→音楽」というアプローチでいきたいと思う。

 

というのも,毎月愛読しているファッション誌「FUDGE」の今月号をめくっていると,あるページが目に留まったからだ。

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「Fudge」2021年11月号

 

ダッフルコート特集ページ。

いい雰囲気ですね。

毎年欲しいと思いつつ,どうしても優先順位的に後回しになってしまい,まだ買えていないアイテムです。

 

ダッフルコートへの憧れのそもそものきっかけは,一本の映画から始まった。

その映画が,「人のセックスを笑うな」(2007)だ。

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人のセックスを笑うな」2007年

学生のみるめ(松山ケンイチ) が,20歳年上の美術講師のユリ(永作博美)に恋をしてしまって,かくかくしかじか・・・というストーリーだが,この作中でマツケンがいつも着ているのがグレーのダッフルコートなのだ。

白のパーカーの上に無造作に羽織るだけ,下はジーンズという何の変哲もないコーディネートだが,いつも同じものを着ているのが,粋に映ったものだ。

 

当時のマツケンは20歳前後。

いかにも素朴な若者といった印象で,妙に親近感が湧いた。

 

最近,民放で「ヒーロー」の再放送をやっている。

キムタクが着ていた茶色のダウンジャケットは当時大流行した。

個人的にはキムタクはあまりに俗世間から離れたイメージのため,あのダウンジャケットを着てみたいと思ったことはない。

あの服はキムタクが着ないと決まらないわけで,庶民の私が着てもみっともないだけなのだ。

 

しかし,語弊がないように言うと,当時のマツケンにはいい意味で庶民くささが残っていて,自分でもあのダッフルコートを着こなせそうな気がしたのだ。

 

幻想かもしれないけれど。

 

ということで,それから約15年間,たまに思い出したようにダッフルコートへの憧れを抱き続けている。

今年こそ,買ってみようかな。

 

 

人のセックスを笑うな」には,若き日の蒼井優も出演していた。結構,面白い映画です。

 

映画のラストで,みるめがユリからもらったハート型の100円ライターの火が,初めて点いたという場面がある。

そこで流れてくるエンディングもとてもお洒落です。

MariMariさんの歌う「My Life」。

フィッシュマンズのカバーらしいけど,映画の世界観とよく合っています。