土曜の昼下がりは,カーラジオを聴きながら運転することが多い。
今日も子ども達をスイミングスクールに送り届けた後,車を近くのショッピングモールの駐車場に走らせている時,ラジオから聴き覚えのあるイントロが流れてきた。
おそらく,日本の老若男女にもっとも浸透しているであろう,テクノ・ポップナンバー。
その曲は「Rydeen」。
ラジオのDJがいうには,「運動会シーズンだから」。
確かに昔はよく流れてましたね。
DJが語っていたエピソードによると,学生時代に参加した地域の運動会で,主催者側の地域のおじさんがBGM用のカセットテープを忘れてきたらしく,その年の運動会ではひたすら「Rydeen」がかかっていたらしい。
なかなか凄い状況ですね。
障害物競争も「Rydeen」。
玉入れも「Rydeen」。
リレーも「Rydeen」。
盛り上がりどころがわからん。
そう言えば,先週の同じ時間にもYMOの曲が流れていた。あれは「Taiso」だったか。
何?
YMOって,世間では運動会のイメージなのか?
確かに「Rydeen」は圧倒的に有名だし,名曲だとは思うけど。
YMOのオリジナルアルバムではその「Rydeen」が収録されている「ソリッド・ステート・サバイバー」が有名だけど,個人的に1番好きなのは「増殖」。
このアルバムは曲構成が素晴らしい。
何と言っても「スネークマン・ショウ」が随所に収録されている。
この「スネークマン・ショウ」,もともとはラジオ番組だったらしいけど,それが終了することになり,番組のファンだった細野晴臣がコラボを持ちかけたというエピソードが,インタビューで語られている。
基本的にはコントなのだけど,YMOが絡んだ小ネタがたまに登場する。
音楽番組の対談という企画ネタで,音楽評論家が80年代ロックシーンについての様々な持論を述べ,互いに「君とはちょっと違うんだけどね」と相手を牽制しつつ,皆最後には必ず「ロックには,いいところもある。悪いところもある。」というセリフで落ち着く。
この対談の中で気弱そうな声の一人が何度か
「僕はYMOが・・・」
と言いかけると,必ず上から被されるというシュールな展開は何度聴いても笑える。
こんなシュールなコントと完成度の高いインストナンバーが絡み合い,最後まで全く飽きさせないアルバムだ。
「Tighten Up」を初めて聴いた三男がいきなりヘッドバンキングを始めた。
一歳の彼にも,何か訴えかけるものがあったのだろう。
YMOと言えば,ドラムのユキヒロさんが所属してる「METAFIVE」が,小山田氏の騒動でフジロックに出るとか出ないとな騒がれていたけど,あのバンドもまた,素晴らしいです。
5曲目の「サブマリン」は特にかっこいいです。
スーパーバンドなのに,硬派で,でもキャッチーで,アンダーグラウンドな音を出しています。
ライブで聴きたいバンドのひとつ。
コロナがもう少し落ち着くまで,存続してほしいなあ。