ロック・レジェンドのファッションチェック(ザ・フー)
ずっと前の「ロッキング・オン」に載っていた写真だが,見るたびにかっこいいなあと思う写真がある。
それは,ザ・フーの,おそらく70年代のライブの写真だ。真っ白な衣装に身を包んでギターを抱え身を翻すピート・タウンゼント。
「ロッキング・オン2007年3月号」より
奥の方にはマイクスタンドに両手を添え,次の歌い出しまでの僅かな時間,視線を脚元に移すボーカルのロジャー・ダルトリー。
ダルトリーのセンス,結構好みです。
上下デニムのセットアップ。
キルティング加工してあるけど,上下ともにタイトなシルエットで,袖口をまくし上げてメリハリをつけている。
ブランドは,胸ポケットの刺繍の形からラングラーに見えるがどうでしょうか?
足元がまた,白のオニツカタイガーでしっかりまとめている。
この写真,全体像をお見せできないのが残念です。
いつ見ても絵になる写真なんです。
ザ・フーは英国において,ビートルズ,ストーンズ,キンクスと共に国民的バンドとして愛されるバンドだ。
日本ではそこまで知名度はないけど,ソリッドな演奏スタイルでなかなかクールなバンド。
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下のアルバムジャケットは,1970年のワイト島でのライブ盤。
タウンゼントは最初に紹介したのと同じ服のようにも見える。
…ダルトリーは,随分露出が多い。
この時代のロックバンドのフロントマンって,結構前開きシャツ→下は何も着てないパターンがあるような。
レッドツェッペリンのボーカル,ロバート・プラントも70年代はよくこんな感じで歌ってた。
そういえば,90年代の稲葉浩志もだ。
(稲葉は上半身裸に短パンだった!)
ロックスターの肉体美は世代を超えて脈脈と受け継がれているようだ。
でも今こんな格好で歌うロックスターはいないな,多分。
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ザ・フーの代表作は「フーズ・ネクスト」や,ロックオペラと称される「トミー」。
ベタですが,私は「フーズ・ネクスト」の「ババ・オライリィ」が一番好きです。
ジャケットで,荒野に佇む四人の立ち姿も決まっている。
…道徳的にはちょっとアレだが。
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このザ・フー。
バンドの核だった名ドラマー,キース・ムーンの死後,解散していたが,その後再結成。
タウンゼントもダルトリーも年輪を重ねたが,相変わらずアグレッシブな演奏が聴ける。
2006年に出たこのミニアルバムは10分に満たないが,その分タイトでビシッと締まっていて潔い。
これが,寄る年波に抗って無理やり作りましたという感じではなく,
「自分たちにはこれしかできないんだ!」
とでも言うような,ある意味覚悟のような緊迫感がビシビシ伝わってくる。
自分も負けていられんなと思わされる。
おっちゃんたちからパワーもらいました。
明日からまたいっちょうがんばろう。