音楽と服

音楽と服について好き勝手に語ります

ブックレットで振り返るオアシスのファッション遍歴

前回記事の,WEEZERのファッション遍歴を追う企画が結構自分の中で楽しめたので,他のアーティストでまたやれないかなあと考えていた。

 

sisoa.hatenablog.com

 

CDが揃っているのは,オアシスだ。


そこで,オアシスのデビュー当初から解散後までのファッションを見ていこうと思う。

上の写真は,94年デビュー当時のオアシス。

引用は,2010年代半ばに再発された1stアルバム「Definitey Maybe」に付いていたブックレットの写真。

 

地元マンチェスターを中心に活動していた頃の一枚。

オーバーサイズ気味のブルゾンは,当時の流行を反映しているのだけど,やはりデビュー当初ということで,野暮ったさは抜け切れていない印象。

 

リアム(中央)はラッドな雰囲気でわりといけているが,ノエル(右端)は全体的にもさっとした印象だ。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

続いてこちらは,97年にリリースされた3rd「Be Here Now」のブックレット。

 前作「モーニング・グローリー」が世界的大ヒットして,時の人となった彼ら。

この写真からもその自信が滲んでいるが,ファッションは。。


ノエル(右から2人目),質の高いニットを着ているのはわかるが,ニットからはみ出てる,インナーシャツの裾が残念。


リアム(右端)も,艶のある高そうな柄シャツを着ているが,若干サイジングを間違えている気もしないでもない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


続いて5th「Heathen Chemistry」(2002年)のブックレット。

音楽的には,停滞期と評されることの多い2000年代前半のオアシスだが,ファッション史的には大きな変化が。


リアムとノエルが急に垢抜けているのだ。

 

同じ時期(2001年)のWEEZER「グリーンアルバム」と比べてもらえれば,この時のオアシスがいかにお洒落かが分かってもらえると思う。


これはあくまで推測だが,新加入メンバーの影響だと考えられる。

2000年,オアシスはオリジナルメンバーのボーンヘッド(ギター),ギクジー(ベース)が脱退し,新たなメンバーを迎えた。


ギターにハリケーン#1というバンドでギターとボーカルを担当していたゲム・アーチャー(右端)。

ベースにUKの伝説的バンド,ライドでギターを弾いていたアンディ・ベル(左端)


アンディは黒のコートに,サングラス。

ストールの巻き方が小慣れていて,いかにも英国紳士といった装いだ。

ゲムもダッフルコートを渋く着こなしている。

2人ともかなりのお洒落さんだ。


リアムとノエルの装いが垢抜けたのも,この2人の影響ではなかろうかと思うのだ。


よく見ると,5人ともダークトーンの装いでまとめている。

この時期のオアシスの顔面偏差値はかなり高い。


・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・


続いては05年の6th「Don't Believe the Truth」。

 いやあ,渋い。

リアム(左から2人目)のコートのシルエットや,ノエル(右端)のシャツの着こなしもなかなか。

30代半ばを迎えた彼らの貫禄すら漂ってくるような一枚。


ちなみにこのアルバムは,個人的には後期オアシスでは一番の名作だと思っている。

「ライラ」とか,結構お茶の間でも有名になった曲もあるし。


www.youtube.com

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・


最後に,解散後のソロ活動での2人を追いかけてみる。


まずは,2019年のソロ2作目のリアム。

 短髪が初々しいが,このとき羽織っているようなモッズ・コートはオアシス後期から,リアムは好んでよく着ていた。


リアムはわりとファッションにはこだわりが強くて,シルエットに関しては,いつの時代もわりとゆったり目のものを好んで着ているような印象がある。

それでいてルーズには見せないところが,彼の偉いところ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして,ノエル。

2021年に出た「ハイ・フライングバーズ」のベスト盤より。

 それにしても,「ハイ・フライングバーズ」とオアシスの活動期間がもう少しで同じになる(オアシス15年,ハイ・フライングバーズ11年)ことに隔世の感を感じずにはいられない。


このノエルの写真はもう,ルー・リード並みの激渋で,94年デビュー当初の垢抜けなかった頃の面影は一片もない。


酸いも甘いも噛み分けた男の生き様が,その佇まいからは滲み出ている。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ということで,今回はオアシスのファッション遍歴を辿ってみた。


音楽史的にではなく,ファッション史的に見ていくと明確なターニングポイントがあったのが興味深かった。

 そして,彼らの歴史はまだまだ終わっていない。


今後も,その音楽とともにファッションにも注目していきたいものです。