あの頃のアーティストのファッションチェック(2016年)
もともとは,アーティストの音楽性とそのファッションとの関係性を紐解きたいと始めたこのブログ。
最近,やや基本のコンセプトからの脱線も目立ちますので,たまには原点回帰も必要かと思います。
今回は,手元にあった2016年の「ロッキング・オン」をパラパラとめくって目についたアーティストのファッションチェックをしていきたいと思います。
勝手にファッションチェックされるアーティストの方からすると,大きなお世話だとも思うのですが,基本肯定的に見ていきますよ。
そして,学びも大きいのです。
今回引用するのは「ロッキング・オン」2016年12月号。
特集は,「2000年代以降究極のモダンポップ100曲」。
なかなかに惹かれる内容でした。
だから,アーティストの写真は必ずしも2016年当時のものではないです。
1.スティング
まずはポリスのスティング。
この人は,かっこいい老け方をしていますね。
若い頃から格好良くて,洋楽ファンならずとも名前を知られる数少ないアーティストの一人だと思います。
上半身しか写っていないので全体的なコーディネートは分からないが,黒いライダースの下にネイビーのTシャツ。
落ち着いた色味で大人の色気を醸し出している。
ライダースのくたり具合が何とも言えずいい雰囲気ですね。
スティングは,使っているベースもそうだけど,決して見た目を華美にしないアーティストだ。
それなのに,これだけのオーラを見に纏っているのだから恐れ入る。
むしろ,装いがシンプルなだけに彼自身のアイデンティティーが一層浮き出ている印象も受ける。
こんな歳の取り方ができたらいいなと思います。
2.カール・ハイド
続いては,アンダーワールドのフロントマン,カール・ハイド。
タイトなシルエットは現在のトレンドとは言えないが,ボーダーのロンTにシルエットの美しさが際立つデニムは,という出立ちには,普遍的なかっこよさがある。
シンプルなだけに,いつの時代にも受け入れられるコーディネートではないだろうか。
余談になるが,アンダーワールドは,Tomatoというアート集団がビジュアルイメージやジャケデザインなどのアートワークを手掛けている。
彼らの音楽も創造的でエキサイティングだが,「見せ方」もまた秀逸なユニット。
最後は「Girl」で一才を風靡したファレル・ウィリアムズ(とダフトパンク)。
ファレルの音楽性については正直そこまで詳しくないが,この着こなしはさすが。
Tシャツにジャラジャラのアクセ,真っ赤なジャージ。
そこに合わせるのが茶色のハット。
こんなコーディネート日本人には真似できない。
ジャージにアクセサリージャラジャラでも野暮ったくならずに不思議な品の良さが漂うのは茶色のハットでバランスを取っているから。
うーん,真似できないけどさすがです。
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今回は2016年ということでわりと近い年代にフォーカスを当てだが,もう少し古い年だと,より一層当時のトレンドとの違いが鮮明になってきて,面白いだろう。
ただ,どうしても表層だけを見ているような感じにもなるので,また機会を見てやれたらいいかな。
では,よい1日を!