フジロックに行こう(ステージ編)
前回記事で初めて自身の全身写真を投稿したところ,意外にも多数の反響をいただき,なんだかこそばゆい感じです。
何度かブログ内ではお伝えしていますが,私のアイコンは昔遊びで描いた井上陽水さんの似顔絵で,本人とは違います。
まあ,サングラスをかけていてもあれだけの味が滲み出る男になれたらいいな,とは思っていますが見ての通り道は遠いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
戯言はそれくらいにして,今回は「ステージ編」。
フジロックの会場には大中小合わせて5つ以上のステージが存在する。
その中から主要なステージの特徴や,その場所にまつわる思い出話などを,写真も一緒に語っていこうと思う。
1 グリーンステージ
グリーンステージはフジロックのメインステージだ。
その収容人数は3万を超えるといわれるが,はっきりしたことは分からない。
ステージ前方には柵で囲まれたエリア(モッシュピット)があり,このエリアは立ち見客限定となっている。
他のスペースは基本的に折り畳み椅子を出していいが,例えば前方エリアで入場規制がかかりそうなほど観客が増えたら,椅子の撤収を命じられることもある。
これまでのヘッドライナーで一番「多いな」と感じたのは,やはり06年のレッチリか,09年のオアシスだろうか。
06年レッチリの時には,トリ前の電気グルーヴの時から会場がパンパンになっていた。
そんなグリーンステージ。
メジャーなアーティストの出演がもっとも多い場所のため,しばしば足を運ぶことになるだろう。
一番のおすすめ場所は,ステージ向かって左側のユニバーサルエリア周辺。
車椅子の方専用スペース周辺は木陰になっており,雨の時には雨除けに,日差しが強い時には日除けになるため人気スポットだ(勿論車椅子を置く板張りスペースには入ってはいけません)。
ステージからは少し遠いが,高台になっているため折り畳み椅子に座っていてもしっかり見える。
ちなみに,冒頭のルースターズはその場所から撮った写真。
この時は丸一日ほとんどこの場所から離れなかった。
2 ホワイトステージ
ホワイトステージは,セカンドステージの位置付け。
グリーンステージに次ぐ収容人数を誇る(1万人くらいか)。
こちらにはいぶし銀のアーティストが出演することが多いが,人気アーティストがヘッドライナーを務める時には入場規制がかかりやすくなる。
私が経験した中で最もホワイトステージが混んでいたのは,08年にトリを務めたザ・ミュージックか。
この時には後ろのほうから観ることができたが,日本におけるザ・ミュージックの人気の高さを肌で感じることとなった。
ちなみに,ザ・ミュージックはその2年後にグリーン・ステージの最終日スペシャルゲストとして解散ライブを披露することになるが,この時のライブは私のフジロック史上最高のライブだったと言い切れる。
さて,そんなホワイトステージだが,地面が砂利になっているため, 折り畳み椅子は必須となる。
また,ステージ内には日陰がないので,日差しが強い日には長時間の滞在は避けたほうがよいだろう。
マッドネスやベルアンドセバスチャン,アニマルコレクティブなど,玄人好みのアーティストの出演も多いホワイトステージ。
名演も数知れず。
ただ,グリーンステージからは徒歩約20分はかかるので,移動の際は計画的に行動しよう。
3 ホワイトステージ下の小川
ホワイトステージに向かう道の最後に橋がかかっている。
この橋の下には小川が流れている。
この小川は隠れた休憩スポットとして常連の間で認知されている。
私たちは大抵,午前中は橋の下の日陰になっている場所に折り畳み椅子を設置し,小川に足をつけながら読書に耽ることにしている。
清流は冷たくて,火照った身体を癒してくれる。
この小川での休憩があるからこそ,フジロックにおける疲労感は,身体的プラス精神的にも3分の1くらいは軽減されている気がする。
4 レッドマーキー
レッドマーキーはステージ中唯一,屋根がついているステージだ。
ステージ出演アーティストの傾向として,パンク系の激しいバンドが多いため,私は近年立ち寄っていない。
だって疲れるじゃない。
そんなレッドマーキー,雨の時には動員数が急増する。
理由はしごくシンプル,雨宿り客が増えるためだ。
まあ,雨に限らず強い日差しを避けるためにも屋内ステージは有効かも知れない。
でも,個人的には野外こそがフジロックのよさ。
自然,別のステージに足が向いてしまうもの。
5 フィールド・オブ・ヘブン
こちらは フジロックのステージ中最奥にある,フィールド・オブ・ヘブン。
ジャズ,フュージョン系のアーティストの出演が多いこのステージ。
雨の切間から太陽が見えて,ベンジーのシャウトと,どこからか漂ってくるシャボン玉に光が反射して,言葉にならない光景が目の前に現れていた。
このステージの雰囲気は結構好き。
隠れ家的でこじんまりしていて。
周辺にある出店もアットホームな感じでわりとお洒落。
6 アヴァロン横のステージ
ホワイトステージからフィールド・オブ・ヘブンに向かう道の途中にあるアヴァロンでは,軽食をとることができる出店が出ている。
その横のスペースに小さなステージがある。
このステージでもアーティストが出演して歌っている。
2014年には辻仁成が出てきたから怖いもの見たさで聴きに行った。
当時中山美穂と離婚して間もなかった彼は,時折そのことを自らネタにしながら聴衆の笑いを誘い,気持ちよさそうに歌っていた。
会場からは
「頑張れよー!」
と励ましの声があちこちからあがり,ほのぼのとした空気に包まれていた。
7 場外ショップエリア
チケット交換所のすぐ横には場外ショップエリアがある。
そのため,到着してすぐこの場所で腰を落ち着けてカレーとビールをかきこむのが例年の慣習になっている。
到着した日のこの瞬間が一番幸せな気持ちになる。
ちなみに,このショップエリアはキャンプサイトとも直結しているので,朝食の際にも立ち寄ることになるだろう。
また,オフィシャルTシャツ売場もあるため,初日の朝は8時頃行って並んでおくとよい。きっと,希望のものが買えるはずだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最初は,出演するアーティストが目当てで参戦し始めたフジロックだったが,そのうち出演アーティストが誰であれ,その場所に行くこと自体が目的になってきた。
それだけ,苗場という地がもつ魅力ははかり知れない。
彼の地で過ごす四日間は間違いなく一年間のハイライトになる。
毎年最初のアーティストが出演する直前のグリーンステージで,スマッシュの日高代表が短い挨拶をして,忌野清志郎の「田舎へ行こう」を皆で歌うのが慣例になっている。
それをやると,今年も戻ってきたな!という気持ちになるのだ。
今年はどんなドラマが繰り広げられるのでしょうね。
「夏の太陽に誘われ
Watch the River flow
君も来ないか?さあ行こう!」