音楽と服

音楽と服について好き勝手に語ります

ブリットポップお洒落番長・ブラーの今と昔

ロッキング・オン.com」を眺めていたら,なんとデイヴ・ロウントゥリーがソロでシングルを出していた。

 

デイヴ・ロウントゥリーとは,イギリスのバンド,ブラーのドラマーとして知られている。

 

ブラーというバンドは,90年代に起こった「ブリットポップ」というムーヴメントの象徴的な存在だった。

 

ブリットポップ

大雑把に説明すると英国発の音楽やファッションが発信され,「クール・ブリタニア」という言葉に集約されるように, 世界的に英国礼賛ブームが巻き起こった一連の出来事を指す。

 

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そんなブリットポップ期に活躍したバンドのドラマーのソロデビューシングル。

届いた音源を聴いてみると(曲名も含めて),メロディーラインが驚くほど初期ブラーに似ていて思わず

「おおっ・・・!」

と唸ってしまった。

 

ブラーのメンバー中では最も影が薄い印象だったデイヴだが,彼もまた,クール・ブリタニアを象徴する一人であったことを改めて確認することとなった。

 


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ところでブラーと言えば,その類まれなるファッションセンスでも,トレンドセッターとして絶大なる影響力を持っていた。

 

上の写真は92年に地下鉄で撮影されたものだが,この時のファッション分析は当ブログの第一回の記事でもある。

ちなみに先述のデイヴは,一番右端に写っている。

  

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 ご覧のように,ジャケット,ハイカットブーツ,フレッドペリー,ロールアップジーンズといった,バリバリのトラッドファッションでシーンに殴り込みをかけたブラーは一躍時代の寵児となった。

 

 

「プリティッシュイメージ1」と銘打たれた上の写真は90年代ははじめに撮影されたと思われる。

デーモン(中央左),グレアム(中央右),デイヴ(左端),アレックス(右端)は当時20代前半だが,既にオーラというか,只者でない雰囲気を醸し出している。

 

今,「メンズ・ファッジ」あたりのファッション誌のストリートスナップに出てても何ら違和感がないだろう。

 

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ブラーをメインストリームに押し上げたムーヴメント,ブリットポップも90年代後半に入る頃には落ち着きを見せ始め,97年には,フロントマンのデーモンが

ブリットポップは死んだ。」

と発言し,事実上の終焉を迎えた。

 

ブラーからもグレアムが脱退(2000年代後半に復帰)し,バンドはブリットポップ的なサウンドから脱するべく模索を始める。

上の写真は2002年に撮影された。

ベースのアレックス(右端)の結婚式にメンバーが久しぶりに顔をそろえた時のものだ。

 

目がいくのは,グレアム(中央左)のお洒落さ。

ハンチングにサングラス。

淡いブルーのシャツに黄色のスカーフが映え,アクセントになっている。

 

渋い。

当時彼らは30代半ばくらいのはず。

いい味出し始めてる。

 

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さらに,「ロッキング・オン.com」でブラー関連の記事を探していたら,下の写真を見つけた。

 

2010年代半ば頃に撮られたという写真。

地下鉄に並んで座る四人…って,これは,20数年前の写真のパロディか!

 

一番最初に紹介した写真と比べていただきたい。

並び方や,足の組み方まで(向きは少し違うが)同じ!

よく見るとデーモンの足元にショッピングバッグ(昔のはビニールだけど)が置いてあるところまで同じで,芸が細かい。

 

50代前後になったメンバー。

だいぶ力が抜けてカジュアルになった彼らの様子を見ても,大人の余裕が伝わってくる。

 

90年代の写真よりも,和気藹々として仲が良さそうに見えるのは,私だけだろうか?

最早微笑ましさまで感じてしまう一枚に,ほっこりしました。

 


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